高比良美穂 |
今回の「教育を語る」のコーナーは、保護者や教職員のみなさんからの熱烈なリクエストにお応えして、福岡ソフトバンクホークス会長の王貞治さんにご登場いただきました。
取材は、福岡ソフトバンクホークスの会長室で行われました。さっそうと現れた王さんは、にこやかな笑顔と東京の下町育ちらしい歯切れのいい話しぶりで、「教育」や「子どもたちへの思い」を熱く語ってくださいました。経験に裏うちされたその言葉に力のあること。「子どもの問題は大人の問題」「子どもは白い紙。毎日、大人の何気ない言動から少しづつ影響を受けている」。私たち編集部も気が引き締まる思いで聞きました。
中面特集では、国立社会保障・人口問題研究所の阿倍彩さんに監修をお願いしました。阿倍さんは、「貧困問題」の研究の第一人者と呼ばれている方です。そのかわいらしい外見とは違って、
「実は日本の貧困問題は、1980年代からはじまっていたが政府はなにも対策をしてこなかった」
「なにより大切なことは、幸せな子どもを増やすこと」
という言葉には力強さがあり、その志の高さを垣間見た気がします。
「子ども応援便り」の取材をしていると、しばしば、こうした力強い「言葉」に出会えます。紙面に登場する著名人だけではなく、教育現場の先生や子育て中のお母さん、子どもたちからの感想・・・。そこには、今を懸命に生きる人たちの実感のこもった言葉があります。
私たち編集部は、こうした、たくさんの人たちのパワーのある言葉、そこに込められた想いを伝え、広げることで、政府や社会を変えていくお手伝いができればと思っています。
みなさんからのたくさんの声をお待ちしています。