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子ども応援隊からのメッセージ
  • 子どもの笑顔あふれる社会へ
    私たち大人ができること
  • 日本PTA全国協議会会長
    武田 岳彦 さん
写真:武田 岳彦 さん

武田会長と高比良編集長

「子どもに笑顔を!」と取材終了後に和やかに話す武田岳彦会長と高比良美穂編集長。

 今、子どもを取り巻く環境には厳しいものがありますが、子どもたちは、その時の大人を見て未来を想像するのですから、大人が時代のせいにせず、課題と向き合い、いきいきと過ごすことが大事だと思います。子どもを「社会の宝」だと捉えて、助け合いながら育てようという意識が広がれば、イレギュラーな教育課題に対しても社会として落ち着いて対応できるのではないかと思います。たとえば、不登校やいじめなどの問題も、「悪いのはだれか」という議論は子どもにとって無意味です。そもそも教職員と保護者の役割は、はっきりと境界線をひくことはできないものです。例えれば、野球チームの守備のようなもので、「あなたが捕れそうにないボールは、私が捕ります」という協力関係にあるはずです。保護者と教職員は重なる部分を持つ円。その円を包むように、地域や社会の円があれば子どもは安心していられます。それにはまず、教職員や保護者などの子どもの周りの大人たちに、社会の役にたっているという自信を持ってもらいたいです。
 たとえば、保護者は学校や町内会の当番で通学路の横断歩道に立つことがありますよね。たとえ、年に一、二回しか立てなくても、そのことで、街角の「おはよう」が増えているわけです。全国で実施されているボランティアの読み聞かせ活動もそうです。こうした地道な活動がどれほど子どもたちによい影響を与えてきたことか。ひとつひとつはささやかに思えても、そこに子どもの笑顔が一つ、二つでも増えているとしたら、その時点で未来の社会が少しずつ明るい方向に変わっていると思うのです。
 子どもに無関心な社会には未来はありません。自分の子どもだけでなく、大人ひとり一人が、職業で、ボランティアで、PTA活動で、ご近所つきあいで、子どもの笑顔をひとつ増やそうとするだけで社会は変わっていくのではないでしょうか。

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