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◆レポート
  • 「子どもが輝くために 何ができるかを考えて」
  • 日本PTA全国協議会 曽我邦彦会長
写真:曽我邦彦会長

 今、学校では、教育改革の名のもとに、新しく取り組まなければならないことが増えています。「教育の質を向上させる」と机上で言うのは簡単です。でも、ただでさえ忙しい先生に、そのための準備の時間があるのでしょうか。新しいプログラムが素晴らしい案でも、時間をかけてかみ砕いて学ばなければ、実際の現場で活用するのは難しいでしょう。だからこそ、まず教職員の人数を増やす必要があると思います。時間を与えずに、することだけを増やし続けると、結局は子どもにつけがきてしまいます。例えば、教職員が10人の学校で、一人先生が増えるだけで、各先生に1〜2時間の時間ができます。そうした具体的なサポートが大事ではないでしょうか。
 今の日本は、お金がないから教育費も削りましょうという姿勢ですよね。でも、例えば家庭では、保護者は子どもの教育だけは借金してでもなんとかしようと考えますよね。常に自分たち大人優先で、子どものことは後回し、という家庭は崩壊しますよ。同じように、教育を後回しにする社会はつぶれてしまいます。未来を支えるのは、今の子どもたちなのですから。
 保護者や先生たちに余裕がないと、子どもの心にも伝わります。大人の世界が、なごやかで温かいものであれば、子どもたちの社会もそうなっていきます。だから、私たち大人は、子どもが輝くために、今、何ができるかを真剣に考えていきたいものです。

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