日本各地で大雨、台風、火山噴火などの自然災害が多発し、「いかに自分の身を守るか」を学ぶ、防災教育が重要性を増しています。
今回は、それぞれの学校や家庭の実情に合わせて役立てられるよう、災害・防災に関する情報や教育関係者の体験談をまとめました。
地震は地球の表面を覆っているプレートの動きが引き起こす現象です。プレートが毎年少しずつ移動して、ひずみがたまっていき、限界に達すると、亀裂が入ったり大きく動いたりします。地震には大きく分けて2つあります。海と陸のプレート境界で起こる「海溝型地震」と陸のプレート内がずれて起こる「活断層による地震(直下型地震)」です。
自分の身を守る行動を
震度5以上の地震では、周りの物が落ちたり、家具が倒れたり、動いたりします。震度6を超えるような大きな地震では、人は立っていることができなくなります。
緊急地震速報が鳴ったり、揺れを感じたりしたら、机の下に潜る、持っているもので後頭部を守るなど、すぐに自分の身を守る行動を取りましょう。
津波は、震源が海底の地震(海溝型地震)などの際に、海底が盛り上がったり、沈んだりして、海面全体が持ち上がり、激しい流れになって陸上に到達する現象です。数十センチメートルの津波でも、人を押し流すほどの力があります。
津波避難場所を確認
津波の被害が想定される地域では、地域の津波避難場所を確認しておくことも大切です。地震が起こったら、できるだけ早く、少しでも、高く、海や川から遠いところに避難しましょう。
風水害は、大雨や強風などが原因で起こる、洪水やがけ崩れなどの土砂災害、竜巻、落雷などの災害です。大雨が降る、雪が溶け出すなどにより、河川に多量の水が流れ込むと、はんらんしたり、堤防が決壊したりして洪水が発生します。また、地盤がゆるむと、斜面が急激に崩れ落ちる崖崩れや、ゆっくりと滑り落ちる地すべり、水と混じりあった土や石が襲ってくる土石流などの土砂災害が起こります。
雷や竜巻にも注意
急な大雨などの際には、同時に雷が発生することもあり、落雷にも注意が必要です。
風害には、突風や竜巻のほか、近年では、ビルなどの高い建物の影響で強風や突風が起こるビル風の問題も出ています。
あらかじめ危険を察知
風水害の被害に遭わないためには、あらかじめ危険を察知し、安全な場所に避難することが重要です。屋外にいる時は、川や斜面などから離れたり、頑丈な建物の中に入ったりしましょう。
火山の噴火は地下深部で発生したマグマが地表に噴出する現象です。溶岩流、火山灰、火山ガスなどの噴出物による直接的被害だけでなく、噴火による地震、地殻変動などの二次被害も起こります。
噴火警報などを活用
火山が噴火したら、すぐに安全な建物やシェルターの中に避難しましょう。噴火警報などを活用して、噴火しそうな火山には近づかないことも大切です。
雪崩に巻き込まれたり、除雪中に屋根から転落したりするなどの被害が起こります。豪雪地帯でなくても、見通しが悪くなっていたり、路面が凍結していたりすることによる交通事故や転倒事故などが起こることもあります。
気象情報を活用
気象情報を活用して、積雪や凍結を予想し、歩き方や車の動きに注意しましょう。山や斜面など、雪崩が発生しやすい場所に近づかないことも大切です。
発達した積乱雲は、雷や竜巻、局地的大雨など急な天候変化を引き起こすことがあります。
災害発生直後は、電話がつながりにくくなります。災害用伝言ダイヤル「171」は、安否情報を録音したり、聞いたりできる、被災地域で提供されるサービスです。