震災後、編集部に多く寄せられた 「心のケア」についての質問に、 兵庫教育大学の 冨永良喜教授に 答えていただきました。 |
冨永良喜 (とみなが・よしき) 兵庫教育大学教授。 阪神・淡路大震災、スマトラ島沖地震など国内外の自然災害の現場で「心のケア」の支援活動を行う。東日本大震災後は、岩手県のスーパーバイザーとして学校や家庭で行えるストレスやトラウマへの対処法を伝える。 |
「二年目を迎えて」「一学期を振り返って」など、折々に表現の場を設け、つらかったことだけでなく、がんばってきたことも含め、各々のペースを大切に、無理強いせずに行うことです。
また、表現活動では、「事前準備」や「フォロー」も重要です。子どもや保護者にしっかりと予告してから行うこと。そして、知らせる際に、「苦しみや悲しみを心の中に閉じ込め続けることは心の健康によくないこと、つらさをねぎらい分かち合うためのもの」というような表現活動の意義を伝えます。作文であればその後、誰が読むのかを伝えておくことも大切です。表現された作品にメッセージを送り、ねぎらうことで、「表現活動」が「成長」につながり、次世代の命を守る「語り継ぐ防災教育」の貴重な資料にもなります。
◆具体例は、日本心理臨床学会・支援活動委員会の
ホームページをご参照ください。
http://heart311.web.fc2.com/longtermcare.html
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