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  • ◆ゆきとどいた教育  2008年夏号Vol.5
  • 「子どもたちの教育環境をよくしたい」。
    保護者も教職員も学校も、みんながそう考えています。
    それには、何が必要なのでしょうか。
    学校は何を必要とし、保護者は何を望んでいるのか、そして、教職員はどう考えているのか…。
    「ゆきとどいた教育」の実現のために、みんなで考えてみませんか。
1.先生1人が受け持つ児童生徒数は平均より多い
  • 教員1人当たりの児童生徒数データ
  • 教員1人当たりの子どもの数は、OECD諸国の平均水準と比べても多いのが現状です。
  • (図1)教員1人当たりの児童生徒数データ
  • 出典:図表でみる教育OECDインディケータ
    (2007年版/データは2005年)
2.9割の教職員が「もっと子どもたちと一緒の時間が欲しい」と感じています。
  • 最近の教育や教育をとりまく状況について感じること
  • (図2)アンケート結果1
3.9割の教職員が「授業の準備の時間が不足している」と考えています。
  • 仕事や生活について感じること
  • (図3)アンケート結果2
  • 「教職員の健康調査委員会」(労働科学研究所)は、教育現場における問題と教職員のストレス要因の関係を明らかにするために、最近の教育をとりまく状況に関して調査を行っています。その結果、9割の教職員が、子どもたちとの時間や授業の準備の時間が足りないと感じている教育現場の実態が明らかになりました。
4.こんなにもある、都道府県の格差!
  • 都道府県別教材費の予算措置状況
  • 自治体の財政力によって教育予算に地域格差が生まれています。都道府県別の教材費予算措置率を例にとっても、基準財政需要額を100%とした場合、東京都が160%を超える一方で、最も少ない岩手県では約25%にとどまっています。自治体任せではなく、国による教育費の充実が求められています。
  • (図4)都道府県別教材費の予算措置状況グラフ
  • 【小中学校/2006年度決算】
    (文部科学省調べ)
5.自治体の教材費予算は年々、ダウン。
  • 全国の自治体における教材費予算措置率の推移
  • 全国の市町村において教材費として予算措置された状況を全国ベースでまとめたのが下の表です。一般財源として積算された額と同額が教材費に使われた場合を100としていますが、年々、措置率は下がっています。
  • (図5)全国の自治体における教材費予算措置率の推移グラフ
  • (文部科学省調べ)
6.もっと教育にかける予算を増やして!
  • 保護者や教職員も望んでいます。
  • 保護者の声

    義務教育だけで事足りる教育システムが望ましい。

    未来の日本の国を作るのはやはり子どもの教育、もっと力を入れていいのでは?例えば30人学級を標準にするなど。

    どうして国は、教育に対してお金をかけようとしないのですか?

  • 教職員の声

    自治体の財政力がそのまま教育現場を直撃しています。少ない教育予算の中で、教職員の知恵や汗だけではどうしようもありません。

    地方は財政が苦しいので、学校の設備が古く、子どもたちに十分な指導ができない。楽器は10〜20年前のものを修理しながら使っていて、数も足りない。楽譜やCDなども、自費で負担することが多い。

    環境整備面で、学校間の格差が大きすぎる。風通しの悪い教室では真夏の体感温度が35度以上の日も多々あるが、全館冷房の学校もあると聞く。この格差をなんとかしてほしい。

  • 出典:教職員の声は【JTU調べ/2007年】対象:全国の小・中・高等学校の学級担任(3913人)、保護者の声は【日本の教育を考える10人委員会調べ/2007年】対象:小学生〜高校生(特別支援学校を含む)の子どもをもつ保護者(3000人)から抜粋
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