- ◆一万人アンケート 2006年夏号Vol.1
- 2006年4月、「日本の教育を考える10人委員会」が、義務教育に関する国民アンケートを実施しました。
- 理想は30人未満と答えた人が7割
- 現在、ひとクラスの子どもの上限人数は40人と法律で決められていますが、理想のひとクラスの人数は、30人未満と答えた人が70.2%に上りました。その理由として、「教員の目の届く範囲にするため」「基本的な生活習慣や社会性を身につけるため」「学力を向上させるため」といった回答が上位を占めました。
- 少人数学級はやっぱり必要!!
- 49.5%の人が少人数学級の導入が必要と回答しました。もし、全国すべての小中学校において、上限人数を35人に引き下げると、新たに年間約3300億円の人件費が必要と試算されています。少人数学級が必要と答えた人のうち、「大きな財政負担がかかっても小中学校の全学年に少人数学級を導入すべき」と答えた人が、65.7%に上りました。
- 国と地方自治体の半額ずつ負担が理想
- 義務教育における教職員の給与は、半額を国が負担するものと決められていました。この制度の趣旨は、地方自治体の財政状況に左右されずに、学校の教職員を安定的に確保するもので、全国的な教育条件や水準の維持につながります。しかしながら、06年度から国の負担が3分の1に変わりました。アンケートでは、55.1%の人が、国と地方自治体が半額ずつ負担すべきであると回答しました。
- 「二極化が進んでいる」との回答が多数!
- 子どもの学力の二極化についてたずねたところ、二極化が進んでいると答えた人が、63.6%に上りました。その原因として、「所得の格差によって子どもの学力に影響が出る」との回答が66.4%ありました。塾・予備校などのいわゆる「学校外教育費」を出せる家庭と出せない家庭の所得格差が、教育格差につながっていると指摘されています。
※アンケートの詳細は、「日本の教育を考える10人委員会」のホームページをご覧ください。