二部の冒頭、主催者を代表して、日本PTA全国協議会会長の尾上浩一氏があいさつ。「世界に通用する人材の育成をめざすためには、教育環境づくりが大事」と、教育環境の整備を要望するとともに、「質の高い教育の実現に向け、教育関係者、学校、地域が連携しなければならない」と述べた。
- 日本PTA全国協議会
会長の尾上浩一氏
これを受けて赤池氏は、TALIS調査の結果から、日本の教員が世界で最も多忙だとしたうえで、教員が指導に専念できる環境づくりのため、「文科省において、実現すれば14年ぶりの法改正を伴う定数改善計画を策定した」と発言。「学級規模を40人に戻すべき」などとの主張に対しては、「いじめの早期発見など、子どもたち一人ひとりに目を行き届かせるためにも、こうした主張は到底受け入れられない」と語った。
- 文部科学大臣政務官の赤池誠章氏
自由民主党の馳浩氏は、本年10月に財務省の財政制度等審議会が示した、公立の小学1年生の35人学級を従来の40人に戻すよう求める方針に反論するかたちで発言。「小学校における問題発生件数に占める小学1年生の割合は、ほとんど変わっておらず、いじめや暴力行為は少し増加している」との指摘に対し、「各学校がいじめの防止等の対策のための組織を設置したことで、掘り起こしが進んだためであり、むしろ、教育現場がきめ細かな指導をできるようになった成果ととらえるべき」と強調した。財務省の主張に対して、「本当に教育のことを理解しているのかという思いを持ち、怒りを込めて、今般の予算編成に望んでいかなければならない」との思いを述べた。
- 自由民主党広報本部長の馳浩衆議院議員
民主党の中川正春氏も馳氏の考えに同調し、急速に進む少子化の中、「今、政治に必要なのは、国の強さは人間の強さでつくっていくという決意だ」と、教育予算の拡充を要望。少人数学級の更なる推進にあたっては、子どもの学力向上や教職員の多忙化解消という視点だけではなく、「子どもの基本的な資質向上に貢献しているということを証明していくことが重要だ」との認識を示した。
- 民主党ネクスト文部科学
大臣の中川正春衆議院
議員
生活の党の青木愛氏も今般の財務省の学級規模の見直し案に言及。学級編制について、11年の法改正時に「政府は必要かつ十分な数の加配教員が配置できるよう予算の確保に努める」との附帯決議を全会一致で決していることに触れた。その上で、「今回の財政制度等審議会の提案は、国会軽視も甚だしく断固として容認できない」と発言。学校現場では、複雑多岐に渡る困難な問題が多発しているとし、「一時の財政論で我が国の舵取りを誤ってはいけない。子どもの健やかな成長を願い、より良い教育環境を整備する義務が今こそ求められている」と訴えた。
- 生活の党幹事長代理の青木愛衆議院議員
最後にあいさつした社民党の吉田忠智氏は、「子どもの貧困」の問題やいじめの問題などに触れた。そして、問題解決にあたる教職員には、臨時・非常勤といった不安定雇用者や病気による休職者が急増していると指摘し、「課題解決のためには、もっと教育予算を拡充していかなければならない」と提言。日本の教育予算がGDPの3・5%前後であるのに対し、OECD平均は約5%と、加盟諸国の水準に大きく及ばない現状を説明し、「与党も野党もない。財務省の思惑を跳ね除けて、少人数学級など教育政策を充実させていくために、力を合わせてとりくんでいかなくてはならない」との考えを明らかにした。
- 社会民主党党首の
吉田忠智参議院議員
各氏があいさつする中、公明党の山口那津男代表からのメッセージが代読された。メッセージでは、「物的資源の少ない日本は、多くの人材を育てることで発展してきた」とした上で、「少人数学級の実現、教職員の定数改善について、党として公約に掲げ実現に向けてとりくんできた。世界的規模で活躍できる人材を輩出することが未来の日本を支える鍵だ」との思いが表明された。
会の最後、きめ細かな教育の実現に向けて、新たな教職員定数改善計画の策定と予算への反映などを求めアピール文を全会一致で採択。総理官邸をはじめ、関係方面に強く要望していくとの方針を確認した。
※上記写真にある肩書きは、2014年11月17日現在のもの