



ピアノを始めた、4歳頃の生田絵梨花さん。
生田 絵梨花(いくた えりか)
1997年ドイツ・デュッセルドルフ生まれ。2011年から乃木坂46の中心メンバーとして活躍し、21年末に卒業。俳優・アーティストなど多方面で活躍中。主な出演作はミュージカル「レ・ミゼラブル」ではコゼット・エポニーヌ・ファンテーヌの三役を演じ、ディズニー100周年記念作品「ウィッシュ」では主人公アーシャの日本版声優を務めた。2026年前期NHK連続テレビ小説「風、薫る」に出演中。ソロアーティストとしても活動し、2026年4月22日に初のフルアルバム『I.K.T』をリリースした。
乃木坂46の1期生として活躍し、現在は俳優や歌手として多方面で活躍する生田絵梨花さん。
ドイツで生まれ、5歳で帰国後、ミュージカル出演の夢を胸に秘めていた少女時代を過ごしたそうです。
自身の原点となった幼少期の体験や、プレッシャーをしなやかな強さに変える向き合い方、子どもたちへ伝えたい大切な思いについてもお話しいただきました。
――5歳までドイツで過ごされました。
ドイツの豊かな自然の中で育った私にとって、帰国直後の東京は「コンクリートに囲まれた街」に見え、当初は不安もありました。それでも、優しい友だちに助けられ、いつの間にか楽しく馴染むことができました。幼少期を過ごしたデュッセルドルフは地域愛が深く、聖マルティン祭で提灯を手に街を歌い歩いた温かな交流などは、今も大切な思い出です。この頃始めたピアノは、今も変わらず私の生活の中心にあります。
――ピアノ以外にも多く習い事をされていました。
バレエや英語、書道など多忙ながら充実した日々でした。得られたのは技術以上に「物事への向き合い方」です。忍耐力や探求心、助言を工夫し生かす経験は今の仕事の土台となっています。サボりたい時もありましたが、当時、懸命に食らいついた経験は、今の私を形作る何事にも代えがたい財産だと感じています。
――小中学生の頃は、どんなお子さんでしたか。
もともと自己表現が苦手だった私は、小学生の頃ミュージカルへの夢を秘め、周囲に合わせて「お花屋さん」などと答えていました。学芸会でも控えめな役を選んでいましたが、小学5年で情熱を抑えきれずオーディションに挑戦。合格を知った友人は驚き、中学3年で乃木坂46へ加入した際も、学級委員を務める優等生キャラとのギャップに驚いた先生に呼び出されたほど。本音を秘ていた分、いつも周囲を驚かせていましたね。
――緊張やプレッシャーへの向き合い方は?
緊張は筋トレに似ています。毎日続ければ長い距離を走れるようになるように、経験を重ねれば上手く付き合えるように変化していきます。「敵ではなく友だち」と捉えれば、心も楽になります。練習では厳しく準備しますが、本番は失敗も学びと自分を優しく許し、ポジティブに切り替える。疲れた時に「パフェを食べるぞ!」と自分へのご褒美も忘れません(笑)。
――初のソロアルバムがリリースされました。
アニメのテーマソングに採用された『今も、ありがとう』は、家族への感謝を綴った曲です。身近な人ほど素直に言葉にできない、照れくさい子ども心を表現しました。この歌が「感謝を伝えよう」と思うきっかけになったら嬉しいです。アルバム名の『I.K.T』(I Know Tomorrow)は、明日の自分を信じるとのメッセージを込めました。煮詰まった時は、しっかり食べて寝てリセットする。きっと明日の自分がなんとかしてくれますから。
――子どもたちにメッセージをお願いします。
夢を叶えるために大切なのは、歩幅は小さくても、行動し続けることだと思います。やりたいという気持ちにふたをせず、ぜひ飛び込んでみてください。もしまだ夢が見つからなくても、大丈夫。「これ好きだな」「楽しいな」という小さなワクワクから探していけばいいんです。ゆっくりでも続けていくことが、一番難しくて大事なこと。たとえ最初に描いた夢とは違う道に進んでも、頑張った経験は、いつか必ず点と点が繋がるように、新しい道で生きてくるはずです。