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無理をせず、いつでも自然体で自分の「好き」を追究し続けたい
ハラミちゃん さん

10歳の頃、自宅でピアノを弾くハラミちゃん。「寝る時と食べる時以外は、ずっとピアノを弾いていました」

ハラミちゃん(はらみちゃん)
ポップスピアニスト。YouTube 総再生回数7億回。現在、47都道府県ツアーを開催中。今年11月、最新アルバム「ハラミ定食3〜ビタミンスマイル!〜」をリリース。

ストリートピアノを演奏するYouTube動画で注目を集めるピアニストのハラミちゃん。即興演奏を得意とする独自のスタイルが大人気で、自身のチャンネルの登録者数は220万人に上ります。本年は全国47都道府県を回る全国ツアーを開催するなど、活動の幅を広げています。子ども時代の体験や、ピアノへの思いを語ってもらいました。

――幼少期は、どんな子どもでしたか。

 小さい頃から、他のことには見向きもせず、ピアノだけに熱中してきました。自分は将来ピアニストになるんだと信じて、全く疑いませんでした。
 まわりの人を笑わせることが好きで、ピアノの演奏前に必ず一発芸を披露するお調子者でしたね。
 学校では、休み時間に音楽室で友だちのリクエストに応えて、よくピアノを弾いていました。マイナー調の「アンパンマンのマーチ」や、ジャズ風の「ドラえもんのうた」だとか。勉強や運動では目立たない私が人気者になれる瞬間でした。今思うと、現在の活動につながる原体験です。

――ユーチューバーになったきっかけは?

 音大に進みましたが、プロのピアニストにはなれないと考えて、卒業後はIT企業に勤めました。仕事に打ち込み、ピアノに触らない期間が長く続きました。
 その後、過労で体調を崩して半年ほど休職しました。自宅に引きこもっていたある日、知人が東京都庁の展望室にある「都庁おもいでピアノ」のコーナーへ連れて行ってくれました。
 椅子に座って鍵盤と向き合った瞬間、まるで実家に帰ってきたような安心感がありました。弾き始めると、指先が勝手に動いて、「そういえば私、ピアノが大好きだったんだ!」と。演奏後、聴いていた人から「元気をもらいました」と声を掛けてもらったことが今でも忘れられません。
 その時の動画を編集してYouTubeにアップすると、思いもかけない反響がありました。こうして私は、「ハラミちゃん」として活動をスタートしました。

――全身で喜びを表すような演奏スタイルが人気です。ハラミちゃんにとって、ストリートピアノとは?

 特にスタイルを意識したことはありません。演奏中に自分が笑っていることも、実は映像で見て初めて知ったんです。こだわりがあるとすれば、「この曲の魅力を伝えたい!」と思い、心の中で全力で歌いながら弾くことです。
 ストリートピアノには、その場に居合わせた人たちと心が通い合う、そんな不思議な力があります。「生前に母が好きだった曲です」「結婚式で流した思い出の曲を」とリクエストをもらうこともあります。演奏を聴いた方が喜んでいるのを見て、私の方こそ元気をもらっています。

――ユーチューバーに憧れる子どもたちが大勢います。子どもたちにメッセージをお願いします。

 SNSなどのネットメディアは、自分の「好き」を世界に発信できる、便利なツールです。ただし、それはあくまでも手段であって目的ではありません。視聴数を稼ぐことばかりを気にしていたら疲れるだけですし、楽しくないでしょう。ネットの情報発信で何より大切なのは、自分にとって心から好きだと思えるものを見つけて、その楽しさを共有することです。
 小学校から高校くらいまでは「種まき」のための期間だと思います。その間に好奇心を持って何かに夢中で打ち込んだ経験は、やがて芽を出して花を咲かせ、人生を豊かにすることでしょう。不得意な分野でも、気になったらまずは考えずにやってみる。そうすれば、意外なところから芽が出るかもしれません。種まきのつもりで、たくさんのことに挑戦してもらいたいです。

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