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ふらふらしてもええと思う色んな事に憧れて楽しもう
あいみょん さん

小学校2年生の頃のあいみょんさん。

あいみょん
1995年、兵庫県西宮市生まれ。2016年11月に『生きていたんだよな』でメジャーデビュー。18年8月に『マリーゴールド』をリリースし、ストリーミングチャート20週連続1位を記録、同年の紅白歌合戦に初出演を果たす。20年9月、3枚目のアルバム『おいしいパスタがあると聞いて』をリリースした。

 多くの楽曲が映画やドラマ、CMに起用され、若者を中心に圧倒的な支持を集めているあいみょんさん。2020年11月、『マリーゴールド』のストリーミング再生回数が3億回を突破したばかりです。音楽の道に進むきっかけとなったエピソードを交え、「ふらふらしてもええ」と、エールを送ってくれました。

――あいみょんさんはどんな子どもでしたか?

 めっちゃ元気な子どもでした。幼い頃の写真は変顔してばかり。ドラゴンボールの悟空の服をよく着ていて、駄菓子屋のおばちゃんには6年間、「ぼく」と呼ばれていました。
 習い事は書道を「段をとるまで」と決め、小学校卒業まで続けたのですが、今、それがすごく役に立っています。「見かけによらず、字がうまい!」と(笑)。

――中学校では陸上競技に打ち込まれました。

 勉強は苦手でしたが運動は得意でした。入部当初は走り幅跳びをやりたかったんやけど、練習中に顧問の先生が突然、「お前はハードル走をやれ」と。しぶしぶ切り替えて。でも結局、ハードル走の方が、記録が伸びたんです。「先生、さすがやな」と思いました。
 両親は、いつも「うちの子たちは、勉強はできひんでも、一人ひとつは絶対に才能を持ってるからそれを伸ばせばええ」と言ってくれました。自分にとってはそれが運動や音楽であったのかなって。

――シンガー・ソングライターになったきっかけは?

 ギターを初めて手に取ったのは中学2年生の頃。当時、学校の授業中に洋楽を弾き語りしてくれるアメリカ人の先生がきていたんです。帰国する時、「持って帰るより、あっちで買っちゃったほうが安いから」と、ギターをくれたんです。
 それから独学で作詞、作曲を始め、デビューのきっかけは、18歳の夏。同級生がやっていたYouTubeの音楽番組を事務所の方が見ていてくれたんです。19歳でインディーズデビューしましたが、その後、メジャーレーベルに入って3枚目のシングル『君はロックを聴かない』が出来上がって初めて、「音楽で生きていける」と思いました。

――曲作りをするうえで大切にしていることは?

 よく、「曲や詞が降ってくる」と表現されますよね。私の場合、少しニュアンスが違って「流れてくるものを上手くつかんであげた」という感覚なんです。いつも、言葉が頭の中にあるというか何かを考えていて。「今日のご飯なんやろ」「こんなニュースあったな」とか。「あれってどんな意味やったんやろ」という中で、一番気になった言葉を上手くつかんで素直に書く感じです。それと、自分の目で見て、肌で感じるものを大切にしています。昔、家族でドライブしていた時、父に言われたんです。「外をちゃんと見いや。気づくことあるから。ああ、もう鯉のぼりがたってるな、とか。携帯ばっかり見とったら見逃してること一杯あるやろ」。ライブを大事にする理由もそこにあります。肌で感じる、毛穴の一つひとつに届くようなステージができたら、と思っています。

――子どもたちにメッセージをお願いします。

 ひとつの夢を追うのも素敵だけど、ふらふらしてもいいと思うよ。色んな事に憧れていい、と。
 私も小学校の文集を見たら「警察官になりたい」って書いてますからね(笑)。勉強は嫌いでも、情熱が向くことへの勉強には熱心で、芸術家やカメラマンになりたい時期もありました。今思うと、絵もカメラもアーティストとしての活動につながっています。

あいみょんさんの最新アルバム
「おいしいパスタがあると聞いて」好評発売中

「おいしいパスタがあると聞いて」前作「瞬間的シックスセンス」のリリースから約1年7ヶ月振りとなる3枚目のフルアルバム。彼女が敬愛するクレヨンしんちゃんの映画主題歌「ハルノヒ」から最新バラードシングル「裸の心」まで、彼女の魅力が詰まった全12曲を収録。初回限定盤には未発表曲「サラバ」を含む、10曲入りの弾き語りCDを特典として同梱。レコーディングは彼女の音楽制作の拠点としているPOTATO STUDIOで実施。「誰かの実家」の様なリラックスした雰囲気の中で、その場の空気もまるごと収録したような、息づかいが感じられる臨場感溢れる弾き語り音源となっている。

『子ども応援便り』読者のみなさんへ今回の作品には、多くの方に私を知ってもらうきっかけになった「マリーゴールド」も収録されています。尊敬するアーティストの楽曲が音楽の教科書に載っていたり、合唱されたりする様子を見て、「私の曲もいつかそんな風になったらいいな」と思っています。これからも、幅広い世代の方に長く愛され続ける楽曲を作っていけるように頑張ります!

【あいみょんさん衣装クレジット(上:インタビュー内カット)】
ニット、カットソー/ともに ECKHAUS LATTA、パンツ/Casablanca(全て Diptrics TEL:03-5464-8736)、左手人差し指につけたリング/PALA(Instagram:@palajewelry)、右手人差し指につけたリング/ReFaire(UTS PR TEL:03-6427-1030)

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